髪の毛にいい食べ物って本当?美容師が“実際のところ”を徹底解説!
髪の毛に「いい食べ物」って本当なの?
「髪にいい食べ物を食べるとツヤが出る」「抜け毛が減るらしい」といった話を一度は聞いたことがある人も多いでしょう。
しかし実際のところ、「食べ物で髪は変わるの?」と疑問に思う方も多いはずです。
美容師として日々お客様の髪を見ていると、食生活と髪の状態には確かに関係があると感じます。
ただし、それは“食べたらすぐに髪が変わる”という単純な話ではありません。
髪の毛は“体の一部”であり、栄養が全身を巡ったうえで、最後に届く場所のひとつだからです。
つまり、「食事のバランス」や「栄養の吸収力」、そして「生活習慣」までも含めたトータルケアが必要なのです。
髪の毛は何でできている?
まず知っておきたいのは、髪の毛の約80〜90%は“ケラチン”というたんぱく質でできているということ。
このケラチンは、食事から摂取した“アミノ酸”がもとになって体内で合成されます。
つまり、髪の毛を作るためには、
- タンパク質をしっかり摂ること
- アミノ酸を代謝・再構築できる栄養素が揃っていること
が大切です。
また、髪の生成には鉄や亜鉛などのミネラルも必要不可欠。
これらが不足すると、髪の成長サイクルが乱れたり、ハリ・コシが失われたりすることがあります。
美容師として感じるのは、「外側のケア(トリートメント)」を頑張っても、内側からの栄養補給が足りないと根本的な改善が難しいということ。
まさに、髪の素材=食事で作られるという視点が欠かせません。
髪の健康を支える栄養素5選
ここからは、実際に髪を美しく保つために重要な栄養素を紹介します。
ただ「〇〇が髪にいい」ではなく、“どう作用するか”を理解して摂ることが大切です。
① タンパク質(ケラチンの原料)
含まれる食材|鶏むね肉、卵、魚、大豆製品など
髪の毛の主成分そのものです。タンパク質が不足すると、髪は細く・切れやすく・ツヤのない状態になります。
特に女性でダイエット中の方は、タンパク質不足が非常に多いです。
1食に最低でも手のひら1枚分のタンパク質を意識しましょう。
② 亜鉛(髪の生成を助ける)
含まれる食材|牡蠣、ナッツ、レバー、赤身肉
亜鉛はケラチン合成を助け、抜け毛や薄毛の予防に重要なミネラルです。
ストレスやアルコールの摂取で消費されやすいので、日常的に意識的に取り入れる必要があります。
特に男性の薄毛相談を受ける際、食事バランスを見ると亜鉛が足りていないケースが多いです。
③ 鉄分(血流改善で毛根に栄養を届ける)
含まれる食材|赤身肉、ひじき、ほうれん草、レバー
鉄が不足すると、頭皮への血流が悪くなり、毛根への栄養供給が滞ります。
結果、髪が細くなる・抜け毛が増えるなどの症状につながります。
貧血ぎみの女性が「最近髪がパサつく」と感じるのは、この影響が大きいです。
④ ビタミンB群(代謝・再生サポート)
含まれる食材|豚肉、卵、バナナ、玄米
ビタミンB群は、タンパク質や脂質の代謝を助ける影の立役者。
不足すると、せっかく摂った栄養がうまく使われず、頭皮や髪の代謝が鈍ります。
美容師の立場から言うと、**“B群が足りていない髪は艶が出にくく、カラーやパーマの持ちも悪い”**印象があります。
⑤ オメガ3脂肪酸(頭皮の保湿・血行促進)
含まれる食材|青魚(サバ・イワシ・サンマ)、アボカド、くるみ
乾燥しがちな頭皮の潤いを守り、血行を促進します。
頭皮の健康は、髪を育てる土壌そのもの。オメガ3脂肪酸は“スカルプケアの内側版”といえます。
食べても“意味が薄い”パターン?
「髪にいい食べ物を食べてるのに、あんまり変わらない…」そう感じる人もいるかもしれません。
● 栄養の吸収バランスが悪い
どんなに良い食材でも、吸収できなければ意味がありません。
極端な糖質制限や偏食は、ビタミンやミネラルの吸収を妨げる原因になります。
● 髪よりも“体の修復”を優先
人間の体は、生命維持に関わる部分を優先的に修復します。
つまり、栄養が不足している状態では、髪は“後回し”になるのです。
まずは体の健康を整えることが、美髪への第一歩です。
● サプリの過剰摂取
「ビタミンをたくさん摂れば効果がある」と思ってしまいがちですが、
過剰摂取は逆に代謝バランスを崩すことも。
基本は食事でバランスをとり、不足分だけを補助的に摂るのがおすすめです。
髪のために避けたい食生活習慣
髪の健康を損なう“NG習慣”もあります。
これを避けるだけでも、髪質の改善につながるケースは多いです。
- 高脂質・高糖質な食事
→ 皮脂分泌が増え、毛穴詰まりや炎症を起こす原因に。 - インスタント・ファストフード中心の生活
→ 酸化した油や添加物が、頭皮の老化を早めます。 - 過度なダイエット
→ 栄養不足による薄毛や切れ毛のリスクが高まります。
美容室でトリートメントしても「すぐパサつく」「ハリが出ない」という方は、
このような生活習慣の影響を受けている場合が多いです。
“外からのケア”と“内側のケア”のバランス
食べ物だけで髪が劇的に変わることはありません。
なぜなら、髪の毛は一度伸びると“死んだ細胞”だからです。
だからこそ、外側のケアも欠かせません。
- 髪の内側を支えるのが「栄養バランス」
- 髪の外側を守るのが「サロンケア・ホームケア」
この両方が揃って初めて、“美髪サイクル”が整います。
特に、サロンでのヘッドスパは血行を促進し、食事で摂った栄養が毛根に届きやすくなる効果があります。
また、耳ツボジュエリーや頭皮マッサージを組み合わせることで、リラックス効果と育毛促進を同時に得られるのも魅力です。
美髪を育てるおすすめの食べ合わせ
髪に良い栄養は、単体で摂るよりも“組み合わせ”によって効果が高まります。
ここでは、美容師の視点からおすすめの食べ合わせと、その理由をわかりやすく紹介します。
【鶏むね肉 × ブロッコリー】
髪の主成分であるケラチンを作る“タンパク質”と、その合成を助ける“ビタミンC”の最強コンビ。
タンパク質だけでは吸収効率が下がるため、ビタミンCを含む野菜と一緒に摂ることで髪の材料がしっかり作られます。
筋肉にも良いので、健康と美髪を同時にサポートできる組み合わせです。
【赤身肉 × 玄米】
鉄分を多く含む赤身肉と、代謝を促すビタミンB群を含む玄米の組み合わせ。
鉄は毛根に栄養を届ける役割を持ちますが、吸収を助ける栄養素が揃っていないと効果が半減します。
このペアは血行を良くし、頭皮環境の改善にもつながります。
【サバ × トマト】
青魚のサバに含まれるオメガ3脂肪酸は、頭皮の潤いを守る大切な成分。
ただし酸化しやすいため、抗酸化作用のあるトマト(リコピン)と一緒に摂ることでその働きを安定させられます。
乾燥やフケの予防、ツヤのある髪を育てるのにも効果的です。
【卵 × ナッツ】
卵に含まれるタンパク質と、ナッツに多い亜鉛を一緒に摂ることで、髪の強度を高められます。
亜鉛はケラチン生成を助け、髪のハリ・コシをサポート。
朝食にゆで卵とアーモンドをプラスするだけでも、手軽に美髪習慣がつくれます。
【豆腐 × パプリカ】
植物性タンパク質が豊富な豆腐と、ビタミンCを多く含むパプリカの組み合わせ。
体に負担をかけずにアミノ酸を補えるうえ、美白・抗酸化効果も期待できます。
髪のツヤと同時に肌のコンディションを整えたい方にもおすすめです。
このように、日々の食事に少し意識を向けるだけで、髪に必要な栄養を効率的に取り入れることができます。
美容師としても、外側からのトリートメントに加えて、“内側のケア”を意識している方ほど髪の伸び方やツヤが違うと実感しています。
「何を食べるか」ではなく、「どう組み合わせて摂るか」——それが美髪への近道です。
食べ物だけに頼らず“トータルケア”を
「髪の毛にいい食べ物」というテーマは、つい「何を食べればいいの?」に注目しがちです。
しかし大切なのは、“食事・睡眠・ストレス・ケア”をトータルで整えること。
髪の毛は1日に約0.3mmしか伸びません。つまり、今日食べた栄養が髪に現れるのは数ヶ月後ということ。
だからこそ、日々の積み重ねが未来の髪を作ります。
美容師としての結論はこうです。髪の毛にいい食べ物は確かに存在します。
ただし、それを“どう摂るか”“どう生活に組み込むか”が本当のカギです。
内側から栄養を整え、外側からケアを重ねていく。
この積み重ねこそが、本当に「美しい髪」を育てる唯一の道です。
サロンでは、栄養と頭皮ケアの両面からサポートするヘッドスパメニューや耳ツボジュエリーも人気です。
食事+ケアのWアプローチで、理想の髪質を一緒に育てていきましょう。
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